リフォーム前提で家は買うべきか?

新築物件は最新の基準に従って、設計・施工が行われているため、耐震性能や断熱性能が中古物件よりも優れています。現在適用されている耐震基準は一定の安全性が認められているので、建築基準法に従って建設された新築物件であれば、耐震性能を過度に気にする必要はありません。断熱性能について何らかの規制があるわけではありませんが、サッシなどの性能は以前と比べて向上しています。新築物件は耐震性能も断熱性能も優れているためエネルギー消費量が少なく快適です。

新築の注文住宅は、外観のデザインや設備など自由度の高い家造りが特徴で、こだわりを反映させやすいというメリットがあります。耐震等級が2や3の住宅や超高断熱住宅のように基準以上の性能を備えた家を求める場合も新築を選ぶと良いでしょう。ただし、新築の注文住宅は完成するまで全体像を把握しにくいというデメリットも存在します。完成後でないと住み心地が分からないため、間取りや素材など希望通りに完成しても住みにくいと感じる事もあります。

施工会社と相談して新築の注文住宅を建てたものの、極端に住み心地や使い勝手が悪く、リフォームが必要になる場合も存在します。住宅ローンを返済しながらリフォーム資金を調達するのは非常に大変です。リフォームローンを組んだ場合には住宅ローンと二重に金利を負担しなければなりません。新築物件を建てる場合は、信頼できる施工会社を選び十分な事前準備を行う必要があります。

中古物件は新築物件と比べて価格が安いため、リフォームを前提で購入するケースも多く見られます。新築物件だと立地の優れた物件は価格が高く設定されていますが、中古物件ならば手頃な価格で購入できます。同じ予算をかけるのであれば、中古物件の方が新築物件より広いというメリットもあります。単価が安く予算内で選べる立地の選択肢が増える点も大きなメリットです。築年数が経過している中古物件でも、リフォームをすれば間取りやインテリアなどを自分好みに変えて快適に暮らす事ができます。

中古物件のデメリットとしては、建物の構造によってリフォームが制限される点があるというところです。例えば、木造一戸建ての場合でもツーバイフォーだと壁が躯体を構成しているため撤去する事ができませんし、築年数を経過した中古物件は、旧耐震基準で建てられており、耐震性能が低いか老朽化によって低下している可能性があります。断熱性能も最新の住宅と比べると低く、リフォームによる性能向上には限度が存在します。

しかしながら、なるべくコストを抑えて住宅を手に入れたい場合には、リフォームを前提として中古物件を購入するのがおすすめです。リフォームのベースとなる中古物件を選ぶ際には、専門家による住宅診断を利用して、耐震性能などを正確に把握すると良いでしょう。

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